top of page
ホーム: Blog2
検索


台湾有事「南西シフト」継戦能力の死角―防研部内研究が継戦能力強化に鉄道活用を提言
ウクライナ紛争で露宇両軍の陸上兵站で重要な役割を果たしたことから、防衛省が現在注目しているのが「鉄道」だ。事実、国土交通省主催「今後の鉄道物流のあり方に関する検討会」のヒアリングに招かれた防衛省防衛政策局運用政策課長がその活用について期待を表明している(『軍事民論』第702号)。また有事における鉄道輸送への従事を視野に同省は予備自衛官等の採用協力を求める申し合わせを鉄道事業者と締結している(第758号)。 こうした背景を受けて、南西防衛の強化のためにも鉄道を活用せよと防衛研究所の部内研究報告書「太平洋戦争期の本土における鉄道作戦の変容」(防衛研究所令和6年度基礎研究成果報告書)が提言している。 同報告書は、太平洋戦争期の本土における鉄道作戦の実態を明らかにし、兵站線として鉄道がいかに活用されたかについて考察することで、「戦略3文書」で課題とされる継戦能力強化のための兵站態勢見直にあたり、主要な兵站線の1つである鉄道の活用について歴史的な示唆を得ようとするものだ(報告書ⅰ頁。以下同じ)。 報告書は、太平洋戦争中における本土での鉄道作戦の教訓は


海自が沖縄で離島奪回のための揚陸適地調査を着々と進行中
海上自衛隊が沖縄で離島奪回のためのLCACの揚陸適地調査を着々と進めていることが、本会の情報公開請求により防衛省が開示した部内資料から明らかになった。 LCAC揚陸適地の調査については、大規模災害対処の名目で自治体の同意の下に行われているものもあるが(LCAC揚陸適地の合同現地調査の実施)、沖縄においては県の同意を得て行われているものはない。 その揚陸適地調査の事実を明らかにした資料が、「海上自衛隊業務計画実施状況報告書」だ。同報告書は毎年度作成されている。 LCAC(Landing Craft Air Cushion)の海自での正式名称は「エアクッション艇『1号』型」という(エアクッション艇「1号」型 )。掃海隊群第1輸送隊第1エアクッション艇隊に所属していて、6隻全てが呉に在籍している(説明しよう、LCACとは!)。 LCACは、1隻で陸上自衛隊の重量級戦車「90式戦車」1両を運ぶことができる。車両や物資を搭載するほか、PTM(Personnel Transport Module)と呼ばれるコンテナ状のものを甲板に設置することで約20


台湾有事と対米兵站支援―「日米後方補給協力業務の参考」(統幕)より
『軍事民論』第773号 (2026年2月13日) ・・・15頁 台湾有事と対米兵站支援 ―「日米後方補給協力業務の参考」 (統幕) より 高市 総理による解散・総選挙で自民党は圧勝、総理は政治基盤を盤石にした。これにより「台湾有事は存立危機事態」との当初の「失言」は政府方針として確立されることになろう。 諸外国では軍隊に対する法的規範には「ネガティブリスト方式」が採用されている。これは、「禁止されていること」を明確に列挙し、それ以外は原則何でもできるという規範だ。これに対して我が国では自衛隊に対する法的規範は「ポジティブリスト方式」が採用されている。これは許可事項を列挙し、それ以外は行動できないという規範だ。 安保法制に基づき自衛隊が行う対米支援も同様で、法律で定められた事項しか認められていないのだが、この点については理解されていないようで、明らかに法制上認められない対米支援の主張がネットメディア等では散見される。 平時~有事に及ぶ兵站 (防衛省用語では「後方」) に関する日米の相互支援を定めた主な協定として 日米物品役務相互提供協定..


台湾有事に必要な迎撃ミサイルは4000発―防衛研究所の見積もり
台湾有事に際して中国によるミサイル攻撃に台湾が対処するために必要な迎撃ミサイルは4000発、また侵攻に伴うの輸送艦船に対処する対艦ミサイルは2000発が必要と、防衛省・自衛隊のシンクタンクである防衛研究所が部内研究報告書で見積もっている。 それが本会の情報公開請求により防衛省が開示した「米国のウクライナ間接介入モデル―台湾情勢への軍事的影響と適用可能性―」 (令和6年度所指定研究成果報告書) だ。なお「所指定研究」とは、防衛政策の策定に資することを目的に実施される調査研究をいい (「 防衛研究所の調査研究に関する達 」) 、本研究報告書は令和6年度の研究を基に令和7年度にまとめられたものだ。 本研究は、相対的に優先度の低い地域で米国の「抑止」が失敗した場合の米国の(紛争地に軍隊を投入せず、軍事支援を通しての)間接的な介入手法を検討したものだ。その検討の一環として米国のウクライナ間接介入モデルが台湾有事にも適用可能かを分析している。 研究報告書では、台湾への間接介入の有力な選択肢として弾薬備蓄を挙げている。 これには「どれだけあれば足りるの


台湾有事での課題「日米地位協定第2条」とは? ―防衛省部内資料が示すその意義と手順―
『軍事民論』第770号 (2025年12月10日発行) ・・・10頁 (掲載記事) ①台湾有事での課題「日米地位協定第2条」とは? ―防衛省部内資料が示すその意義と手順― ②第2期トランプ政権における台湾有事への対応の可能性 ③「戦略の再考:CSBAの再配分演習から見える国防予算」の概要 ①記事について 「 台湾有事に備えて 在沖海兵隊員の家族を今すぐ沖縄から帰国させよ―米海兵隊中佐論文 」 (2024年10月14日配信) の衝撃に隠れてあまり注目されなかったが、米海兵隊の現役中佐が発表した台湾有事に備えて日米地位協定改定を訴える 論考 は、今後日米間の検討課題となると思われる。 日米地位協定 第2条は米軍に日本国内の施設・区域の使用を認めると共に、米軍施設・区域の自衛隊による一時的使用 (第2条第4項(a)) 、同じく自衛隊施設・区域の米軍による一時的使用 (同項(b)) をそれぞれ認めている。 同論考は第2条第4項(b)に基づく米軍による自衛隊施設の利用の手続きを速めるために日米地位協定の改定を求めたものだ。迂闊にもこの論考を読むま
台湾で戦闘が続いていても存立危機事態の終結がある―政府部内資料より
台湾有事を存立危機事態と認定した場合、台湾有事が終結するまで存立危機事態が継続 (その後武力攻撃事態にエスカレート) すると世間一般では思われているかもしれない。 しかし法律 (「 武力攻撃事態等及び存立危機事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律 」) の建て付けでは、台湾での戦闘が続いていても存立危機事態の終結があり得るのだ。この点について 千々和 泰明 防衛研究所戦史研究センター国際紛争史研究室長は「日米同盟の危機」と指摘している (「 米国の懸念は存立危機事態から重要影響事態への日本の後退―防研主任研究官の論考 」) 。 台湾有事にも当てはまる存立危機事態の終結の要件を明らかにしているのが、「平和安全法制論点集」 (「論点集」) だ。防衛省が2015年、内閣法制局による安保法制の法案審査に臨む際の想定問答として作成したとも報じられるが (「 集団的自衛権行使でも「専守防衛」 防衛省開示文書で検討過程判明 」) 、実際は「内閣法制局,内閣官房,内閣府,外務省及び防衛省の協議を経て作成された」 (「 平成2


12月月例研「台湾有事と存立危機事態」
【日 時】 12月20日(土) 午後3時~5時(2時45分開場) 【場 所】赤城会館(JR・地下鉄東西線「飯田橋」駅) 【テーマ】「台湾有事と存立危機事態」 「台湾有事は日本有事」との高市 総理答弁の波紋は未だとどまるところを知らない。 この問題について、日中共同声明、国際法、安保法制の観点から改めて検討したい。 【参加費】本会会員¥1千円/その他¥2千円 【予約制】 12月18日(木) までに住所 (メディア関係者はご所属メディアでも結構です) ・ 氏名を明記の上、本会アドレスttn5rhg28d@mx2.ttcn.ne .jpまで「12月月例研参加希望」とお申し込み下さい。 なお領収証をご希望の方は当日ご用意致しますので、申込時に宛先・但書をご指定の上、お申し付け下さい。 【レジュメの頒布】 頒価:本会会員¥300円/その他¥500円 *お申し付け戴ければ領収証を発行致します。 当日御参加できない方にはレジュメ(PDFファイル。A4×10頁)を頒布致します。 下記本会口座にお振込み戴くと共に、本会アドレスttn5rhg28


存立危機事態における海上作戦―海自部内資料から
台湾有事は存立危機事態との高市 総理答弁の波紋は未だ収拾がつかない。この問題につ いてメディアは、「自衛隊の武力行使」という説明に留まるだけで、具体的な作戦についての言及がない。 そこで海上自衛隊の部内資料から、海自が現在想定している存立危機事態における海上作戦について紹介したい。 図1は「平成27年の平和安全法制の要点」 (2022年度 海上自衛隊幹部学校作戦法規研究室) からの抜粋である。 現時点では存立危機事態における米軍との共同作戦は、米軍に対するサポートが中心で、中国海軍を積極的に索敵・攻撃するという考えはないようである (これが能力的な問題からなのか、法律の限界であるかは不明) 。 図2及び3は「平和安全法制案について」 (2015年6月 海上幕僚監部防衛課 幹部学校作戦法規研究室) に掲載されたもので、図1で示した作戦の概念図である。 なお図3は、重要影響事態における米軍の後方支援について説明したものなので、ここでは「現に戦闘行為が行われている現場」での活動はできないことから魚雷の射程外に海自DDH (ヘリコプター搭載護衛


日中国交正常化後の日台関係―「日中国交正常化交渉記録」(外務省アジア局中国課)より
『軍事民論』第492号 (2010年3月2日発行) ・・・6頁 日中国交正常化後の日台関係 ―「日中国交正常化交渉記録」 (外務省アジア局中国課) より 台湾有事を巡る高市 首相の国会答弁に中国側の反発はエスカレート、沈静化のためにとうとう外務省アジア大洋州局長が中国に派遣される事態となった。 中国の反発の大きな理由としては、既に 本会ニュース でも指摘したように同答弁が日中間の了解事項である「1つの中国」原則を逸脱している点にある。 日中国交正常化交渉において台湾問題は大きなネックとなっていたのだが、この問題を解決するために日本が知恵を絞り、中国と折り合いを付けた苦労の歴史があった。しかし残念ながらそうした歴史を継承すべき保守政治家が、それを引き継いでいないことに今回の問題の背景にあると思われる。 古い既刊であるが、歴史的経緯の一端を示す外務省部内資料を改めて紹介したい。 紹介するのは、本会の情報公開請求に対して外務省が開示した「田中総理・周恩来総理会談記録(1972年9月25日~28日)―日中国交正常化交渉記録―」から、台湾問題が話
「存立危機事態」の論点解説―政府部内資料より
高市首相答弁で改めて注目が集まった「存立危機事態」だが、いかなる事態がそれに該当するかは「戦略的曖昧さ」を盾に政府は明らかにしていない。 そこで同事態の論点について政府部内資料の解説を明らかにすることで、その実像に迫ってみたい。 用いるのは以下の資料で、いずれも本会の情報公開請求により開示されたものだ。 ①(資料番号:16.7.22-2)「衆・平和安全特委 外相用 想定問(6月17日衆・平安委)」 ②(資料番号:16.6.3-2)「平和安全法制論点集」 ①は安保法制の国会審議に際して外務大臣の答弁用の想定問答と見られる。②は『 朝日新聞 』でも紹介されたもので、記事では防衛省が作成とあるが、本会の情報公開請求では同省の他、外務省と内閣官房国家安全保障局からも開示されており、関係省庁が合同で作成したものと思われる。 (掲載した論点) ○「我が国と密接な関係にある他国」とは。 ○存立危機事態の該当要件。 ○存立危機事態において日本が「武力行使」できる対象。 ○「我が国に戦禍が及ぶ蓋然性」とは。 ○集団的自衛権行使にあたって要請国と被要請国間で条


「台湾有事」態勢はどこまで進んでいるのか―防衛省部内検討の進捗状況
『軍事民論』第765号 (2025年10月1日発行) ・・・11頁 「台湾有事」態勢はどこまで進んでいるのか ―防衛省部内検討の進捗状況 防衛省が台湾有事を念頭に南西諸島に部隊展開を図る上で支障となる課題を抽出、その対処を検討していることは、 本会ニュース で紹介した。ただし同号での紹介はその一部にとどまっていたので、今号では筆者が把握した限りの全体状況を紹介したい。 まず手がかりとなるのが、同号でも紹介した「防衛政策・防衛力のあり方等について~自衛隊の運用上の課題~」 (4.4.5 防衛省)〔以下「自衛隊運用上の課題」〕 だ。同資料で取り上げられた課題をお復習いしてみよう。 【小見出し】 はじめに 1. 「台湾有事」上の制約に係る検討 2. 一応の目処が付いた事項 (1) 民間船舶の徴用と自衛艦化 (2) 有事における空港・港湾機能の維持 (3) 空港・港湾の優先利用 (4) 風車による安全保障への影響の回避 3. 未解決の事項 (1) 民間航空機の徴用 (2) 特定利用空港・港湾の指定 (3) 部隊展開の際の施設・土地使用の


6月月例研「台湾有事と自衛隊の法制上の課題」
【日 時】6月28日(土)午後3時~5時(2時45分開場) 【場 所】赤城会館 (JR・地下鉄東西線「飯田橋」駅) 【テーマ】台湾有事と自衛隊の法制上の課題 【参加費】本会会員¥1千円/その他¥2千円 *領収証をご希望の方は当日ご用意致しますので、申込時に宛先・但書をご指定の上、お申し付け下さい。 【申込締切】6月26日(木)までのお名前・ご住所 (メディア関連の方はご所蔵メディアでも結構です) を添えて ttn5rhg28d@mx2.ttcn.ne .jp までお申し込み下さい。 【検討資料】「防衛政策・防衛力のあり方等について~自衛隊の運用上の課題~」 【テーマ趣旨】 岸田 総理(当時)による「国家安全保障戦略等の改定を指示」 (「 国家安全保障会議の内容等についての会見国家安全保障会議の内容等についての会見 」) を受けて防衛省は、「制度上の制約に係る検討」を開始した。同検討は、「部隊運用上の課題を洗い出し、優先的に措置すべき事項」を抽出する作業であった。 結果としては台湾有事において南西諸島に部隊展開を図る上で支障となる課題が抽出さ
台湾有事と関連条約―基礎文献と政府見解関連文書
『軍事民論』第755号 (2025年5月19日) …7頁。 台湾有事と関連条約 ―基礎文献と政府見解関連文書 (発刊趣旨) 「台湾有事は日本有事」……。この問題になるといきなり米軍の参戦、自衛隊はどこまでそれに協力するかという話になるのが我が国の言論状況である。しかし、中国が日米の介入をかわすために在日米軍基地等への攻撃を避け、台湾のみに侵攻するというシナリオは起こり得る。 台湾単独有事シナリオの場合、米台間、日米間、日中間、米中間の様々な関連諸条約(及び行政協定)が絡み合い、各国の行動を規制し合うのだ。 本号では、そもそも論に立ち返って、これら諸条約が台湾有事にどのような対応を認めているかを紹介したい。 【台湾有事に関わる政府文書】 〔日米間〕 「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」 (1960年1月19日)*抜粋 「条約第六条の実施に関する交換公文」 (1960年1月19日)*抜粋 「極東の範囲」 (1960年2月26日「政府統一見解」) 「佐藤・ニクソン共同声明」 (1969年11月21日)*抜粋 〔日中間〕...


4月月例研「台湾有事に必要な弾薬量」
【日 時】 4月26日 (土)午後3時~5時(2時45分開場) 【テーマ】「台湾有事に必要な弾薬量」 【場 所】赤城会館(JR・地下鉄東西線「飯田橋」駅) 【検討資料】 「米シンクタンクCSBAによるインド太平洋地域における大国間紛争に必要な弾薬量の推定」 (基礎資料24-0809(2024年9月30日) 情報本部分析部) 【予約制】 4月24日 (木)までにご住所(メディア関係者はご所属メディアでも結構です)・氏名を明記の上、本会アドレスttn5rhg28d@mx2.ttcn.ne.jpまで「 4月月例研参加希望 」とお申し込み下さい。 なお領収証をご希望の方は当日ご用意致しますので、申込時に宛先・但書をご指定の上、お申し付け下さい。 【レジュメの頒布】 頒価:本会会員 ¥300円 /その他 ¥500円 *お申し付け戴ければ領収証を発行致します。 当日御参加できない方にはレジュメ (PDFファイル。A4×18頁) を頒布致します。 下記本会口座にお振込み戴くと共に、本会アドレスttn5rhg28d@mx2.ttcn.ne.jpまで「 4
海兵隊の沖縄展開のために地位協定改定を―米海兵隊中佐の提言
石破総理が日米地位協定の改定を訴えているが、メディアが報じる米国識者の反応は極めて冷ややかだ。 それどころか米海兵隊の現役中佐が、台湾有事に備え、先島諸島も含む沖縄に海兵隊部隊を今まで以上に柔軟に展開させるために日米地位協定の改定を求める論文が 米海軍協会HP に掲載されている。 同論文は、本会ニュース (注) で紹介した論文における台湾有事に備えた提言を実行するためには、武力攻撃事態発生前に海兵隊を要衝に分散配置させる必要があり、そのためには現行の地位協定の手続きが障壁になっていると主張するのである。 (注) 「台湾有事に備えて 在沖海兵隊員の家族を今すぐ沖縄から帰国させよ―米海兵隊中佐論文」 (2024年10月14日配信) * ここ をクリック ******** 続きを読みたい方へ ******** 上記は会員向け本会ニュースですが、部外の方にも頒布致します。以下に従ってご注文下さい。 なおニュースには論文のURLを掲載しておりますので、クリック戴ければ論文にアクセスできます。 □ 頒価 ¥200円 (前金制)...
台湾有事に備えて 在沖海兵隊員の家族を今すぐ沖縄から帰国させよ―米海兵隊中佐論文
現役の米海兵隊中佐が、台湾有事に伴う中国との武力紛争に備えて、在沖海兵隊員の家族を今すぐ沖縄から帰国させよと主張する論文が 米海軍協会HP に掲載されている。 同論文は米海軍協会の機関誌『Proceedings』に掲載されたもので、HP上でも公開されている。 米海軍協会は主に現役及び退役海軍軍人で構成される団体で、米海軍からは独立しているが、『Proceedings』誌は米海軍の政策・戦略を解説した重要論文がしばしば掲載されることで知られている。 ******** 続きを読みたい方へ ******** 上記は会員向け本会ニュースですが、部外の方にも頒布致します。以下に従ってご注文下さい。 ニュースには論文のURLを掲載しておりますので、クリックすれば論文にアクセスできます。 □ 頒価 ¥200円 (前金制) 下記本会口座までご入金戴くと共に、本会アドレス(ttn5rhg28d@mx2.ttcn.ne.jp)までニュースタイトルを添えてお申し付け下さい。 お振込み確認後、PDFファイル(A4×1頁)をメールにて送付致します。 □ 領
米国の懸念は存立危機事態から重要影響事態への日本の後退―防研主任研究官の論考
重要影響事態 への我が国の介入が、 存立危機事態 や 武力攻撃事態 へのエスカレーションを招くとの懸念は特に安保法制に反対する側から表明されている (注1) 。 こうした懸念は「日本的視点」からの見方であり、第三者的視点 (米側視点) からは異なる懸念があることを 千々和 泰明 防衛研究所戦史研究センター安全保障政策史研究室主任研究官が「 日米同盟の地政学 」で指摘しているので紹介したい。 同氏は、重要影響事態から存立危機事態や武力攻撃事態までの一連の事態対処の中で、日本への武力攻撃が止み、同盟国への攻撃が存立危機事態に該当するまでに至らないと判断されたが、同盟国への攻撃が続いている場合が日米同盟の危機と指摘する。 この場合、法律の手続きでは武力攻撃事態や存立危機事態の対処措置は終了するが (注2) 、引き続き重要影響事態として米軍の後方支援を行うこととなる。だがこうした対応は米側からは「戦線離脱」と受け取られると指摘する (同書***~***頁) 。 こうした戦線離脱の例として同氏は、第一次世界大戦における連合国側にいたロシアがドイツ


台湾有事では米が核の先制使用―防研部内研究の論考
台湾有事を巡り米中紛争が勃発した場合、軍事力で劣勢の中国が核兵器を先制使用すると一般的には想定されている (注) 。 ところが、こうした想定に反して、アジア太平洋地域おいては米国の攻撃能力が極めて限られているため、逆に米国の方が核の選択を迫られると防衛研究所の部内研究が分析している。 その部内研究が、「核抑止戦略を巡る最近の動向」 (防衛研究所令和4年度所指定研究成果報告書) だ。「所指定研究」とは、防衛政策の策定に資することを目的に広範囲な安全保障の観点から実施する調査研究をいう (平成11年防衛研究所達第1号「防衛研究所の調査研究に関する達」) 。 同研究によると、アジア太平洋地域に限れば、通常戦力での米中紛争は以下の理由から米国が不利であるという。 (注) そうした想定に基づくものとして以下の論考がある。 北朝鮮および中国の核使用シナリオ * ここ をクリック もしも今核兵器が使われたら 初のシミュレーションが示す脅威 * ここ をクリック ******* 続きを読まれたい方は ******* 本ニュースは会員向け配信です


台湾有事に備え南西島嶼に3週間以上の継戦態勢を―陸幕防衛課編成班長の提言―
陸上幕僚監部防衛部防衛課編成班長 (1等陸佐) が、中国の台湾侵攻に備えて、南西島嶼に3週間以上の継戦態勢を構築することを提言する研究論文をまとめていたことが明らかになった。 同論文は、第85期 幹部高級課程 の研究論文としてまとめられたもの。 同論文は、2023年1月に米国戦略国際問題研究所 (CSIS) が公表した中国の台湾侵攻 シミュレーション の結果を基に、「中国の侵攻企図を放棄させるためには、日米共同で3週間以上継戦できるだけの平素からの兵站準備が必要」 (論文10頁。以下同じ) と見積もる。 その上で、南西島嶼部の環境では、単線的・固定的な兵站組織では中国軍の精密誘導兵器やドローン等によって即座に破壊・遮断を被ることが予期される。そのため、島嶼の地形・地積・植生も考慮した上で、努めて小規模かつ柔軟に構成可能な、偵知されづらい独立性を保持した兵站組織構成が必要になる。それには、平素から兵站支援に活用し得る施設・用地の調査・連絡調整を行い、島内のあらゆる民間の補給施設、倉庫、地下施設、必要に応じては、現地における自然地形等、活用可能
台湾有事―南西諸島における国民保護と港湾破壊
『軍事民論』第723号 (10月2日)…9頁 台湾有事 (中国による台湾侵攻) の懸念が強まる中、その波及の懸念から我が国政府は南西諸島における国民保護に本腰を入れている。中でも台湾に最も近い与那国島には、7月に松野 官房長官が訪れ、有事の際に住民が速やかに避難できるよう、空港や港の機能拡充などの検討を進めていく考えを伝えたと報じられている *1 。 その一方で、防衛省・自衛隊は既に問題点を洗い出しているにも関わらず、それを国民に明らかにしようとしない *2 。 そこで今回、主に陸上自衛隊の部内資料を基に検討を試みた。すると以下の問題点が浮かび上がり、現在検討されている島外避難の非現実性が明らかになった。 ① 武力攻撃予測事態以前から敵 *3 による港湾への妨害が始まる。 ② このため国民保護法の発動を待っての船舶による島外避難は間に合わない懸念がある。 ③ その一方で、敵の利用を阻止するため、陸自は我が港湾の破壊を検討している。 ④ 港湾破壊対象の優先度1位は与那国島。 ⑤ 「与那国町避難実施要領のパターン」 (以下「
ホーム: お問い合わせ
bottom of page