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在日米軍と第5空軍の指揮分離が意味するもの―在日米軍司令部の「戦闘司令部」への転換
本年3月24日、横田基地で第5空軍司令官の交代式が実施された。メディアの注目を全く集めなかった交代式だが、在日米軍司令部の役割を変える重大な転機であったのである。 この交代式について航空自衛隊の発表が「今回新たに第5空軍司令官が着任し、それぞれ専任の在日米軍司令官と第5空軍司令官が誕生しました 」(「 空幕長の米第5空軍指揮権交代式出席及び第5空軍司令官との懇談について 」) と軽く触れているが、これはそれまで続いていた在日米軍司令官と第5空軍司令官の兼務の解消を意味したのだ。 【出典】『軍事民論』 第640号 掲載。 この兼務の解消について、米現役及び退役空軍軍人で主に構成される空軍・宇宙軍協会 ( Air & Space Forces Association ) が運営するHP掲載記事 (注1) は、米国防総省が在日米軍と第5空軍を正式に分離し、60年以上続いてきた二重指揮体制を終了させたと報じている。そして記事は在日米軍が従来の二国間安全保障、合同・二国間演習、地位協定といった分野から、「戦闘司令部」 (warfighting head


内閣官房HPには掲載されていない 「特定利用空港・港湾」に関するQ&A―政府想定問答より
『軍事民論』第778号 (2026年4月2日発行) ・・・4頁 内閣官房HPには掲載されていない 「特定利用空港・港湾」に関するQ&A ―政府想定問答より 「 国家安全保障戦略 」 (2022年12月16日) において、「総合的な防衛体制の強化の一環として、自衛隊・海上保安庁による国民保護への対応、平素の訓練、有事の際の展開等を目的とした円滑な利用・配備のため、自衛隊・海上保安庁のニーズに基づき、空港・港湾等の公共インフラの整備や機能を強化する政府横断的な仕組みを創設する。あわせて、有事の際の対応も見据えた空港・港湾の平素からの利活用に関するルール作り等を行う」ことが決定された。 そしてこの取組を推進するために「総合的な防衛体制の強化に資する研究開発及び公共インフラ整備に関する関係閣僚会議」を開催することが決定された (2023年8月25日閣議口頭了解) 。なお会議の構成員は以下の通り。 議 長 内閣官房長官 構成員 経済安全保障担当大臣 内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)
昭和の「ご飯論法」 外務省「すれ違い解釈」―極秘文書が示すその手法
近年の国会質疑における政府答弁が、野党の追及をかわすために論点をずらしたり、ごまかそうとする傾向を揶揄して「ご飯論法」と言われるようになって久しい。 この「ご飯論法」の手法を外務省が「すれ違い解釈」と称していたことが、本会の情報公開請求により同省が開示した極秘文書から明らかになった。 その文書が、「在日米軍経費問題」 (昭53.9.25 外務省アメリカ局) である同文書は、「思いやり予算」を巡る問題点を整理した文書である。 「思いやり予算」とは、日米地位協定第24条第1項で定める「日本国に合衆国軍隊を維持することに伴うすべての経費は、 (中略) この協定の存続期間中日本国に負担をかけないで合衆国が負担する」 (日本側の分担経費を除く米軍の維持に伴う経費は米国側負担) と定めているにもかかわらず日本側が肩代わりするための予算だ。 同予算により、駐留軍等労働者の労務費については昭和53 (1978) 年度から、提供施設整備費については昭和54 (1979) 年度から、日本側がそれぞれ新たに負担することになった (『防衛施設庁史』「第3節 在日
ホルムズ海峡タンカー護衛論の陥穽―危険な海域への航行を民間船舶に強制するのか!?
米国・イスラエルによるイラン攻撃によりホルムズ海峡の事実上の封鎖が続き、その打開策として海軍によるタンカー護衛論が浮上している。 これについて我が国メディアは、自衛隊の派遣に関する国内法上の課題を取り上げて解説しているが、 そもそも民間船舶が安全が確保されない海域を航行するのかという根本的な問題を見落としている 。 事実、日本の海運大手3社はイエメンの親イラン武装組織フーシ派による攻撃への懸念から2024年1月までに紅海での運航を停止している (Yahoo!ニュース) 。フーシ派より更に激しい攻撃が予想されるホルムズ海峡を民間船舶が通行してくれると考えるのはどういう根拠があってのことであろうか。 そもそも紛争地域に自社の社員を派遣しないマスメディアが、護衛がつけば民間船舶が危険な海域を当然航行するという前提でこの問題を論じているのが不可思議だ (人権意識の欠如か? )。 結論を言えば、軍事力によってホルムズ海峡の航路を確保することは無理だと言える。 現在イラン攻撃に参加しているAbraham Lincoln空母打撃群は、ホルムズ海峡の
自衛隊ホルムズ海峡派遣と武力紛争法―海自指揮幕僚課程テキストより
『軍事民論』第777号 (2026年3月31日) …10頁。 自衛隊ホルムズ海峡派遣と武力紛争法 ―海自指揮幕僚課程テキストより 日米首脳会談 が「無事」終了した。ホルムズ海峡への自衛隊派遣という言質を取られなかった点では、「成功」と評価しても良いであろう。 しかしトランプ大統領は同会談終了後の電話インタビューで、ホルムズ海峡での日本の支援について「憲法上の制約があるが必要な時には助けてくれるだろう」との考えを示しており ( Yahoo!ニュース ) 、いつまた派遣を要求するか予断を許さない。 これまでメディアは、自衛隊の派遣に関してケーススタディで解説を試みているが、国内法上の問題点を挙げるだけで国際法の観点が欠落している。 例えば存立危機事態と認定すれば、イランとは紛争当事国となり、イラン軍 (革命防衛隊を含む) にとって自衛隊は合法的な軍事目標となり、無警告での攻撃が国際法上合法となる。その上、日本向けの石油タンカーへの臨検・拿捕も合法となる。石油を守るつもりが、逆に危険にさらす羽目になるのだ。 以上を鑑みて、主に海上自衛隊第6


「特定利用空港・港湾」に指定されると全ての施設が自衛隊の利用対象―政府部内資料より
民間空港・港湾の有事利用を念頭に置いた「特定利用空港・港湾」に指定されると、整備対象となった施設だけでなく、既存の施設の全てが利用対象になることが、本会の情報公開請求により防衛省が開示した部内資料から明らかなった。まるで「軒を貸して母屋を取られる」に近い、軒の整備だけで母屋も使用させなければならなくなるわけだ。 その資料が、「総合的な防衛体制の強化に資する公共インフラ整備に係る関係閣僚会議(想定問答)」 (6.8.26更新) だ。開示したのは防衛省だが、資料の作成には国家安全保障局及び国土交通省等の関係省庁が関わっている。 「 国家安全保障戦略 」 (2022年12月16日) において、「総合的な防衛体制の強化の一環として、…有事の際の対応も見据えた空港・港湾の平素からの利活用に関するルール作り等を行う」ことが決定された。 そしてこの取組を推進するために「総合的な防衛体制の強化に資する研究開発及び公共インフラ整備に関する関係閣僚会議」が設けられ、同会議第4回会合 (2024年4月1日) で、「 総合的な防衛体制の強化に資する公共インフラの運


防衛省部内資料が明らかした自衛隊中東派遣を巡る政府が答えたくない質問
(ニュースの背景) 防衛省部内資料が明らかした 自衛隊中東派遣を巡る政府が答えたくない質問 米国・イスラエルによるイラン攻撃が発端としてホルムズ海峡の事実上の封鎖が始まり、日本政府は対応に苦慮している。 トランプ大統領は日本に対して自衛隊の派遣を要求する中 (撤回されたがまた気が変わるかもしれない) 、派遣には様々な問題が指摘されているが、実はメディアでは指摘されていない、政府がひた隠しにしている問題点がある。 それが、本会の情報公開請求に対して防衛省が開示した「想定集本体(対外検討公表時用)」だ。 同資料は、現在行われている 中東地域における自衛隊の情報収集活動 に関する自問自答をまとめたものなのだが、対外公表用に作成されたにもかかわらず自答部分が不開示とされている―即ち自問部分は政府が問われたくない設問なのだ。 同資料から、政府が答えたくない質問を以下列挙する。 【関連バックナンバー】 海上警備行動と船舶護衛―防衛省部内資料から見るその限界 * ここ をクリック イランによるホルムズ海峡機雷敷設は合
海上警備行動と船舶護衛―防衛省部内資料から見るその限界
トランプ大統領がホルムズ海峡の安全確保に向けて7ヵ国に艦船派遣を要請していると報じられる中 (【 ワシントン共同 】) 、高市 総理は参院予算委員会で船舶護衛に関して海上警備行動の発令は「法的には難しい」と答弁する一方、「情報収集」目的で自衛隊を中東に派遣することが検討されていると報じられている ( Yahoo!ニュース ) 。 既に自衛隊は海賊対処を目的に2009年から中東に派遣され現在も活動を継続している (2024年版『防衛白書』) 。防衛省はこの派遣に先立ち部内で綿密な法的整理を行っており、本会は情報公開請求を通じてこれら文書の開示を受けている。 これら部内資料から、情報収集目的の場合 (過去の手順を見るとこの場合「 防衛省設置法 」第4条第18項「所掌事務の遂行に必要な調査及び研究」を根拠にまずは派遣されると思われる) 、海上警備行動を発令し船舶護衛を行う場合についての論点とその限界を紹介する。 【掲載項目】 「調査・研究」に基づき自衛隊の船舶の派遣を行った事例の所掌事務 「調査・研究」の地理的範囲 オマーン沖ホルムズ海峡における自


スタンド・オフ・ミサイルは抑止力にならない―統幕長記者会見での論理矛盾
反撃能力 (敵基地攻撃能力) の一環であるスタンド・オフ・ミサイル (長距離ミサイル) (注) の配備を巡り地元住民から不安の声が上がっている。 この点について定例記者会見で質問を受けた内倉 浩昭 統合幕僚長は、記者の質問に以下のように答えている 記者: 関連して、イラン情勢でも顕著だと思うのですが、ミサイルの発射拠点などが攻撃の対象になっていると思います。自衛隊でもスタンド・オフ・ミサイルの発射拠点などが狙われるリスクというのは、拭えないものがあるのではないかと思っていまして、地元の方々の不安や懸念については、どうお考えでしょうか。 統幕長: お尋ねのありましたような、不安が出ていることについては承知しておりますが、ご指摘のようなことよりも、スタンド・オフ能力を具備することによりまして、より一層、抑止力・対処力を高めることにつながると思います。その効果の方が大きいというふうに考えているところであります。いずれにしましても導入・配備に当たりましては、引き続き丁寧に地域の方々に説明してまいりたい、このように考えております。 【出典】「 内倉


自衛隊が法令上の根拠無しに施設利用を米軍に許可―地位協定無視が常態化
日米地位協定第2条第4項(b)は米軍に自衛隊施設・区域の一時的使用を認めている。 通常、その使用は日米合同委員会の合意という手続きを経て行われ ( 「(お知らせ)日米合同委員会合意について」(2026年2月27日 防衛省) ) 、また地元自治体に対しても防衛省はそのように説明している ( 「米軍無人機の一時展開に関する質問書について(回答)」 7頁) 。 しかし自衛隊が同委員会の合意を経ずに米軍に施設の利用を認めていることが、本会の情報公開請求に対する防衛省の不開示決定から明らかなった。 事の発端は、本誌 第770号 で取り上げた「令和6年度基地対策担当者会同」に「日米共同訓練の際の日米地位協定第2条第4項(b)に基づく手続きが基本的に不要と解される例」という項目が掲載されていたことだ。内容から、同項に基づく合意を経ずに自衛隊が演習場や基地を米軍に利用させていることが分かる。なお同文書は基地対策担当者向けの講義資料だ。 なぜ不要と解されるのか疑問を持った本会は、防衛省に対して「日米共同訓練の際の日米地位協定第2条第4項(b)に基づく手続き
3月月例研「非核三原則見直しの行方」
【日 時】3月28日(土)午後3時~5時(2時45分開場) 【場 所】赤城会館 (JR・地下鉄東西線「飯田橋」駅) 【テーマ】非核三原則見直しの行方 【参加費】本会会員¥1千円/その他¥2千円 【予約制】3月26日(木)までに住所 (メディア関係者はご所属メディアでも結構です) ・氏名を明記して上、本会アドレスttn5rhg28d@mx2.ttcn.ne.jpまで「 3月月例研参加希望 」とお申し込み下さい。 なお領収証をご希望の方は当日ご用意致しますので、申込時に宛先・但書をご指定の上、お申し付け下さい。 ○ 関連情報「核・核戦略」 * ここ をクリック 【レジュメの頒布】 当日御参加できない方にはレジュメ (PDFファイル。A4×12頁) を頒布致します。 頒価:本会正会員 ¥300円 /その他 ¥500円 *お申し付け戴ければ領収証を発行致します。 下記本会口座にお振込み戴くと共に、本会アドレスttn5rhg28d@mx2.ttcn.ne .jpまで「 3月月例研レジュメ希望 」とお申し込み下さい。なお送付は月例研開催後となり


イランによるホルムズ海峡機雷敷設は合法(となる場合もある)
米CNNテレビが3月10日、イランがエネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡で機雷の敷設を始めたと報じたという ( ワシントン共同 ) 。 一定の要件を守ればイランによるホルムズ海峡での機雷敷設は国際法上合法である。 2012年9月16日~27日に開催された「米主催国際掃海訓練」の一環として開催された掃海シンポジウムで米海軍が発表した、平時・戦時における機雷敷設の合法・違法に関する米海軍の見解が、同訓練に参加した海自第51掃海隊が作成した「米主催国際掃海訓練実施報告書」にまとめられている。なお同訓練はイランが核開発疑惑に対する欧米による経済制裁に対抗して、ホルムズ海峡の封鎖を示唆したことを受けて、これに対抗して米軍が同盟各国軍を募って開催したものだ。 『軍事民論』第551号にそれを掲載しているので改めて紹介したい。 空欄の内容については本誌第551号を購入されたい。 同号では、イランによるホルムズ海峡機雷封鎖に関して論考している防衛省・自衛隊部内資料から、国際法及び軍事能力に関わる部分を抜粋し、以下の小見出しに分けて紹介する。 ① ホルムズ海峡
トランプ「タンカー護衛」回避の裏技は紅海でのフーシ派対処
トランプ米大統領は3月3日、ホルムズ海峡を航行する石油タンカーやその他の船舶の安全を確保するため、米国が保険と海軍による護衛を提供することを明らかにした。 来る3月19日の日米首脳会談では、この護衛に日本が参加することを米国から求められる可能性があり、日本政府は対応に追われている ( Reuters ) 。 これまで日本は、我が国船舶の安全のために自衛隊を中東に派遣してきたが、その相手は海賊を想定しており、海賊への対処は警察権の行使と位置付けられている。これに対して今回のような軍隊 (イラン革命防衛隊含む) を相手にタンカーを直接護衛する場合、その対処には (国連安保理決議がない場合は) 自衛権を行使する必要がある (国際法上、外国軍艦・航空機へは警察権を行使できないため) 。従って存立危機事態の認定が不可避だ。 しかし木原 官房長官は3月2日の記者会見で現時点で存立危機事態に該当しないと明言しており、トランプ大統領から要請 (強制?) を受けた場合、たちまちその対応に行き詰まるであろう。 この内政と外圧のねじれを回避する裏技として、紅海
イランによるホルムズ海峡封鎖と集団的自衛権
イランがホルムズ海峡を封鎖したと報じられている ( Yahoo!ニュース ) 。 同海峡の完全封鎖は国際法違反であると共に、一方の沿岸国であるオマーンの主権侵害の可能性がある。 仮にオマーンへの主権侵害が認められれば、オマーンとの集団的自衛権行使が国際法上認められることになる。即ち日本は米軍への戦争協力ではなく、オマーンへの主権侵害を言い訳にして、集団的自衛権を行使する余地があるのだ (政府見解では条約関係がなくとも集団的自衛権行使を可能としている〔ニュースの背景: 「存立危機事態」の論点解説―政府部内資料より 〕) 。 防衛研究所の部内研究成果報告書が、今日の事態を国際法的側面と軍事的側面 (同海峡封鎖で想定される機雷処理) からシミュレーションをしているので、その内容を紹介したい。 国際法的にみると、ホルムズ海峡は国連海洋法条約によって定義された国際海峡 ( 国連海洋法条約 第37条) であり、たとえ外国軍艦であっても、沿岸国への事前通告又はその事前許可なしに自由に通過通航権 (同条約第38条) を行使できる。従って、イランがホル


中東の米軍基地が一望できる地図
米シンクタンクが中東における米軍基地を一望できる地図をHPに掲載している。大変使い勝手が良いので紹介したい。 左側の基地名「Al Udeid Air Base」をクリックすると (図1) 、当該基地の地図と共に基地の概要の説明が出てくる。また地図上の基地をクリックしても基地の概要の説明が左側から出てくる (図2) 。 以下の図 (抜粋) は、国防総省HPに掲載されている国別の米軍海外常駐兵力の一覧である (2025年12月現在) 。 *いずれもURLは会員のみ配信済み。 【関連ニュース】 イランによるホルムズ海峡封鎖と集団的自衛権 * ここ をクリック


中国による台湾封鎖シミュレーション―21週目でエネルギー備蓄が枯渇―
米シンクタンクが、中国が台湾を「完全封鎖」 (absolute blockade) した場合のシミュレーションをレポートにまとめている。 これによると、開始から21週目でエネルギー備蓄が枯渇。電力源は原子力と再生可能エネルギーのみとなり、電力生産量は封鎖前の17%に減少。これに伴い住宅への電力供給は1日10時間に削減、全ての民間交通機関は停止されるという。 また第36週目には食料が不足し始め、輸入肥料と家畜飼料なしでは、国内生産で維持できるのは約1,000kcal/人程度となるという。 【関連バックナンバー】 台湾有事と対米兵站支援 ―「日米後方補給協力業務の参考」(統幕)より * ここ をクリック 台湾侵攻で人民解放軍10万人が戦死 ―米シンクタンクの見積もり * ここ をクリック 台湾有事に必要な迎撃ミサイルは4000発 ―防衛研究所の見積もり * ここ をクリック ******** 続きを読まれたい方へ ******** 上記は会員向け本会ニュースですが、部外の方にも頒布致します。以下に従ってご注文下さい。 □ 頒価 ¥20
2025年軍問研ニュース・リリース一挙掲載
『軍事民論』第776号 (2026年3月3日発行) …38頁 2025年軍問研ニュース・リリース一挙掲載 本会では会員に対して不定期にニュース・リリースを配信しており、本号では1~12月間に配信した記事の全文を掲載する。 記事の一覧は以下の通り。なお掲載図の省略や、紹介しているURLにはリンク切れもあるので、予めご承知おき戴きたい。 ○1月20日(月)配信( 「信仰心」が指揮官にとって重要な要素―特殊作戦群初代群長の若き日の考察― ) ○1月22日(水)配信( 仮想敵国の復活か?―陸自「演習対抗部隊」改正 ) ○1月28日(火)配信( 爆撃機の損失率を比較対照すると「面白い」―防研部内研究 ) ○2月7日(金)配信( 日米防衛協力指針「決裁文書」不存在の謎 ) ○2月10日(月)配信( 情報保全隊、違法判決後も国民監視を継続中 ) ○2月13日(木)配信( なぜ真っ黒?「第三国における自国民保護に関する日韓協力覚書」―台湾有事を想定か! ) 〇2月15日(土)配信( 防衛省、沖縄の基地負担軽減を10年間検討すれども成果なし―情報公開請求に「


米軍用地暫定使用と憲法を巡る政府の言い分
『軍事民論』第775号 (2026年3月2日発行) ・・・11頁 米軍用地暫定使用と憲法を巡る政府の言い分 ―沖縄のみを対象とした米軍用地暫定使用は憲法14条「法の下の平等」に反しない― 全国にある在日米軍基地・区域の70.3% *1 が集中する沖縄県。この過度な集中については従来から解消が叫ばれてきたが、近年の台湾有事論の高まりから、昨今の世論にはこの問題をやむなしとする風潮もうかがえる。 在日米軍が沖縄県で基地を使用できる根拠に 駐留軍用地特措法 がある。これは1972年の沖縄復帰に伴い制定された法律で、地主との契約が未締結でも米軍基地の強制使用ができることを定めており、実質的に沖縄県にのみ適用されている法律だ。 同法は使用期間が満了するごとに使用権原を取得する手続が必要なのだが、1995年9月に起きた「 沖縄・少女暴行事件 」を受けて沖縄県知事が同法に基づく署名・押印を拒否したことなどで、米軍用地の使用期限が切れ、国が不法占拠する事態になったことがあった。これを契機に政府は米軍用地特措法の改正を図り、使用期限が切れても、引


コードネームがなぜ変わったのか?―日米ミサイル防衛訓練
平成29 (2017) 年度から日米共同統合訓練として毎年実施されている日米ミサイル防衛訓練であるが、統合幕僚監部報道発表資料で日本側の訓練コードネームが令和6 (2024) 年度から変わっていることにお気付きだろうか (米軍のコードネームは「Resilient Shield」のまま) 。 令和7年度日米共同統合防空・ミサイル防衛(防勢)訓練 令和6年度日米共同統合防勢対航空訓練について 令和5年度日米共同統合防空・ミサイル防衛訓練について 令和4年度日米共同統合防空・ミサイル防衛訓練について 令和3年度日米共同統合防空・ミサイル防衛訓練について 即ちコードネームを変えざるを得ないほど訓練の内容が変容したと見るべきであろう。 令和6年度から「防勢対航空」 (令和7年度の「防勢」も同じ意味と思われる) という用語が入っている。 航空自衛隊では、敵航空戦力の破砕を目的とした戦術的な航空作戦を「対航空」 (Counter Air) という。これは更に攻勢対航空 (Offensive Counter Air: OCA) と防勢対


空自航空戦術教導団研究が明らかにした移動式ミサイル・ランチャー攻撃戦術
『軍事民論』第774号 (2026年2月27日) ・・・7頁 空自航空戦術教導団研究が明らかにした 移動式ミサイル・ランチャー攻撃戦術 はじめに いわゆる安保三文書 (「 国家安全保障戦略 」、「 国家防衛戦略 」、「 防衛力整備計画 」) によりスタンド・オフ防衛能力を活用した反撃能力を構築することが自衛隊の任務となった。 この能力を防衛省は、敵の移動式ミサイル・ランチャー (以下「TEL」:Transporter Erector Launcher)を 破壊するために使用すると喧伝している。 同省HPの説明図 ( スタンド・オフ防衛能力ってなに? ) では、我が方のスタンド・オフ・ミサイルをもって敵のTELを破壊することになっているが、この図のように敵のTELを直接破壊することはまず不可能だ。 スタンド・オフ (stand-off) とは「敵の射程外」を意味し、必然的に敵より長い射程が求められる。当然のことながら、射程が長いほど、発射から着弾までにタイムラグが生じる。弾道ミサイルの場合、射程600㎞程度であれば着弾までに約6分、100
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