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イランによるホルムズ海峡機雷敷設は合法(となる場合もある)
米CNNテレビが3月10日、イランがエネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡で機雷の敷設を始めたと報じたという ( ワシントン共同 ) 。 一定の要件を守ればイランによるホルムズ海峡での機雷敷設は国際法上合法である。 2012年9月16日~27日に開催された「米主催国際掃海訓練」の一環として開催された掃海シンポジウムで米海軍が発表した、平時・戦時における機雷敷設の合法・違法に関する米海軍の見解が、同訓練に参加した海自第51掃海隊が作成した「米主催国際掃海訓練実施報告書」にまとめられている。なお同訓練はイランが核開発疑惑に対する欧米による経済制裁に対抗して、ホルムズ海峡の封鎖を示唆したことを受けて、これに対抗して米軍が同盟各国軍を募って開催したものだ。 『軍事民論』第551号にそれを掲載しているので改めて紹介したい。 空欄の内容については本誌第551号を購入されたい。 同号では、イランによるホルムズ海峡機雷封鎖に関して論考している防衛省・自衛隊部内資料から、国際法及び軍事能力に関わる部分を抜粋し、以下の小見出しに分けて紹介する。 ① ホルムズ海峡
トランプ「タンカー護衛」回避の裏技は紅海でのフーシ派対処
トランプ米大統領は3月3日、ホルムズ海峡を航行する石油タンカーやその他の船舶の安全を確保するため、米国が保険と海軍による護衛を提供することを明らかにした。 来る3月19日の日米首脳会談では、この護衛に日本が参加することを米国から求められる可能性があり、日本政府は対応に追われている ( Reuters ) 。 これまで日本は、我が国船舶の安全のために自衛隊を中東に派遣してきたが、その相手は海賊を想定しており、海賊への対処は警察権の行使と位置付けられている。これに対して今回のような軍隊 (イラン革命防衛隊含む) を相手にタンカーを直接護衛する場合、その対処には (国連安保理決議がない場合は) 自衛権を行使する必要がある (国際法上、外国軍艦・航空機へは警察権を行使できないため) 。従って存立危機事態の認定が不可避だ。 しかし木原 官房長官は3月2日の記者会見で現時点で存立危機事態に該当しないと明言しており、トランプ大統領から要請 (強制?) を受けた場合、たちまちその対応に行き詰まるであろう。 この内政と外圧のねじれを回避する裏技として、紅海
イランによるホルムズ海峡封鎖と集団的自衛権
イランがホルムズ海峡を封鎖したと報じられている ( Yahoo!ニュース ) 。 同海峡の完全封鎖は国際法違反であると共に、一方の沿岸国であるオマーンの主権侵害の可能性がある。 仮にオマーンへの主権侵害が認められれば、オマーンとの集団的自衛権行使が国際法上認められることになる。即ち日本は米軍への戦争協力ではなく、オマーンへの主権侵害を言い訳にして、集団的自衛権を行使する余地があるのだ (政府見解では条約関係がなくとも集団的自衛権行使を可能としている〔ニュースの背景: 「存立危機事態」の論点解説―政府部内資料より 〕) 。 防衛研究所の部内研究成果報告書が、今日の事態を国際法的側面と軍事的側面 (同海峡封鎖で想定される機雷処理) からシミュレーションをしているので、その内容を紹介したい。 国際法的にみると、ホルムズ海峡は国連海洋法条約によって定義された国際海峡 ( 国連海洋法条約 第37条) であり、たとえ外国軍艦であっても、沿岸国への事前通告又はその事前許可なしに自由に通過通航権 (同条約第38条) を行使できる。従って、イランがホル


中東の米軍基地が一望できる地図
米シンクタンクが中東における米軍基地を一望できる地図をHPに掲載している。大変使い勝手が良いので紹介したい。 左側の基地名「Al Udeid Air Base」をクリックすると (図1) 、当該基地の地図と共に基地の概要の説明が出てくる。また地図上の基地をクリックしても基地の概要の説明が左側から出てくる (図2) 。 以下の図 (抜粋) は、国防総省HPに掲載されている国別の米軍海外常駐兵力の一覧である (2025年12月現在) 。 *いずれもURLは会員のみ配信済み。 【関連ニュース】 イランによるホルムズ海峡封鎖と集団的自衛権 * ここ をクリック


中国による台湾封鎖シミュレーション―21週目でエネルギー備蓄が枯渇―
米シンクタンクが、中国が台湾を「完全封鎖」 (absolute blockade) した場合のシミュレーションをレポートにまとめている。 これによると、開始から21週目でエネルギー備蓄が枯渇。電力源は原子力と再生可能エネルギーのみとなり、電力生産量は封鎖前の17%に減少。これに伴い住宅への電力供給は1日10時間に削減、全ての民間交通機関は停止されるという。 また第36週目には食料が不足し始め、輸入肥料と家畜飼料なしでは、国内生産で維持できるのは約1,000kcal/人程度となるという。 【関連バックナンバー】 台湾有事と対米兵站支援 ―「日米後方補給協力業務の参考」(統幕)より * ここ をクリック 台湾侵攻で人民解放軍10万人が戦死 ―米シンクタンクの見積もり * ここ をクリック 台湾有事に必要な迎撃ミサイルは4000発 ―防衛研究所の見積もり * ここ をクリック ******** 続きを読まれたい方へ ******** 上記は会員向け本会ニュースですが、部外の方にも頒布致します。以下に従ってご注文下さい。 □ 頒価 ¥20
2025年軍問研ニュース・リリース一挙掲載
『軍事民論』第776号 (2026年3月3日発行) …38頁 2025年軍問研ニュース・リリース一挙掲載 本会では会員に対して不定期にニュース・リリースを配信しており、本号では1~12月間に配信した記事の全文を掲載する。 記事の一覧は以下の通り。なお掲載図の省略や、紹介しているURLにはリンク切れもあるので、予めご承知おき戴きたい。 ○1月20日(月)配信( 「信仰心」が指揮官にとって重要な要素―特殊作戦群初代群長の若き日の考察― ) ○1月22日(水)配信( 仮想敵国の復活か?―陸自「演習対抗部隊」改正 ) ○1月28日(火)配信( 爆撃機の損失率を比較対照すると「面白い」―防研部内研究 ) ○2月7日(金)配信( 日米防衛協力指針「決裁文書」不存在の謎 ) ○2月10日(月)配信( 情報保全隊、違法判決後も国民監視を継続中 ) ○2月13日(木)配信( なぜ真っ黒?「第三国における自国民保護に関する日韓協力覚書」―台湾有事を想定か! ) 〇2月15日(土)配信( 防衛省、沖縄の基地負担軽減を10年間検討すれども成果なし―情報公開請求に「


米軍用地暫定使用と憲法を巡る政府の言い分
『軍事民論』第775号 (2026年3月2日発行) ・・・11頁 米軍用地暫定使用と憲法を巡る政府の言い分 ―沖縄のみを対象とした米軍用地暫定使用は憲法14条「法の下の平等」に反しない― 全国にある在日米軍基地・区域の70.3% *1 が集中する沖縄県。この過度な集中については従来から解消が叫ばれてきたが、近年の台湾有事論の高まりから、昨今の世論にはこの問題をやむなしとする風潮もうかがえる。 在日米軍が沖縄県で基地を使用できる根拠に 駐留軍用地特措法 がある。これは1972年の沖縄復帰に伴い制定された法律で、地主との契約が未締結でも米軍基地の強制使用ができることを定めており、実質的に沖縄県にのみ適用されている法律だ。 同法は使用期間が満了するごとに使用権原を取得する手続が必要なのだが、1995年9月に起きた「 沖縄・少女暴行事件 」を受けて沖縄県知事が同法に基づく署名・押印を拒否したことなどで、米軍用地の使用期限が切れ、国が不法占拠する事態になったことがあった。これを契機に政府は米軍用地特措法の改正を図り、使用期限が切れても、引


空自航空戦術教導団研究が明らかにした移動式ミサイル・ランチャー攻撃戦術
『軍事民論』第774号(2026年2月27日)・・・7頁 空自航空戦術教導団研究が明らかにした 移動式ミサイル・ランチャー攻撃戦術 はじめに いわゆる安保三文書(「国家安全保障戦略」、「国家防衛戦略」、「防衛力整備計画」)によりスタンド・オフ防衛能力を活用した反撃能力を構築することが自衛隊の任務となった。 この能力を防衛省は、敵の移動式ミサイル・ランチャー(以下「TEL」:Transporter Erector Launcher)を破壊するために使用すると喧伝している。 同省HPの説明図(スタンド・オフ防衛能力ってなに?)では、我が方のスタンド・オフ・ミサイルをもって敵のTELを破壊することになっているが、この図のように敵のTELを直接破壊することはまず不可能だ。 スタンド・オフ(stand-off)とは「敵の射程外」を意味し、必然的に敵より長い射程が求められる。当然のことながら、射程が長いほど、発射から着弾までにタイムラグが生じる。弾道ミサイルの場合、射程600㎞程度であれば着弾までに約6分、1000㎞程度であれば約10分かかる*1。
(補遺)日本とソマリアが中東派遣航空隊の領空飛行で密約―外務省が認める
中東地域における日本関係船舶の安全確保のために、海賊対処と共に当該地域の情報収集活動を行っていた派遣航空部隊 (派遣海賊対処行動航空隊(第39次要員)) が、閣議決定で定められた活動の地理的範囲を越えてソマリア上空を飛行していたことをかねてより 本会ニュース で指摘したところだ。 これに関連して外務省がソマリア政府と派遣航空隊の領空飛行で密約を結んでいたことを 本会ニュース で報じている。 密約に関する情報公開請求に関する情報公開・個人情報保護審査会での調査審議において同省が、「自衛隊航空機のソマリア領空の通過許可を得るために、我が国とソマリアでやり取りした」 (答申3頁) と「告白」していたことが審査会答申より明らかになったので紹介する。 「令和7年度(行情)答申第834号」 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/singi/jyouhou/toushin_r0717.html 【関連情報】 中東派遣自衛隊がソマリア領空侵犯?―任務終了報告に飛行記録 日本とソマリアが中東派遣航空隊の領空飛行で密約―外務
非核三原則の「持込み」に定義なし?!
外務省「ご飯論法」に欺されるな 非核三原則の「持込み」に定義なし?! 我が国の国是である「 非核三原則 」のうち「持ち込ませず」に関して、核兵器の我が国への持込みについて定義が存在しないとしたら・・・・・・。 そのことを確信させるのが、 質問主意書 に対する政府答弁書と、これに関連して本会の情報公開請求に対する外務省の開示決定 (令和8年2月13日付け情報公開第03214号) である。 まず前者であるが、質問主意書と政府答弁書は以下の通りとなっている。 (質問) 現在、政府が政策上の方針としている非核三原則「持たず、つくらず、持ち込ませず」について、「持ち込ませず」というのは、核搭載艦船・航空機の寄港及び領海・領空の通過を含むのかどうか、見解を示されたい。 (答弁) (前略) お尋ねの「核搭載艦船・航空機」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、我が国としては、非核三原則の下で、核兵器の我が国への持込みは認めていない。 「核搭載艦船・航空機」の具体的に意味するところが分からないという時点で議論は咬み合っていない。つまり「核
核軍備管理こそが「核の傘」を強化する―元防衛審議官の提言
記者団の取材に官邸幹部 尾上 定正 総理大臣補佐官 が「日本は核保有すべきだ」と発言したり、安保関連3文書の改定に伴い非核三原則の見直しを検討している ( Yahoo!ニュース ) と言われる高市 総理が総選挙で圧勝した中で、こうした流れに (良い意味で) 水を差す提言を元防衛審議官が発表している。 提言では、非核保有国は核保有国の「核の傘」に入ることによってのみ核抑止力を獲得することができるとして、①独自の核保有②米国の核政策の参画③核共有④非核三原則の見直し、といった政策はいずれも我が国の安全保障に寄与しないと説明するのである。 【関連情報】 米国の基地から核搭載する「核共有」なら非核三原則に抵触しない ―元防衛事務次官の提言 * ここ をクリック 日本はNATO型核任務支援を既に行っている ―2等海佐の考察 * ここ をクリック 政府は「核兵器防護」批判を恐れていた ―「米軍等武器等防護」想定問答集から明らかに * ここ をクリック 核攻撃「死の灰」の下でも行動せよ ―陸自教範「対特殊武器戦」 * ここ をクリック ********


台湾有事と対米兵站支援―「日米後方補給協力業務の参考」(統幕)より
『軍事民論』第773号 (2026年2月13日) ・・・15頁 台湾有事と対米兵站支援 ―「日米後方補給協力業務の参考」 (統幕) より 高市 総理による解散・総選挙で自民党は圧勝、総理は政治基盤を盤石にした。これにより「台湾有事は存立危機事態」との当初の「失言」は政府方針として確立されることになろう。 諸外国では軍隊に対する法的規範には「ネガティブリスト方式」が採用されている。これは、「禁止されていること」を明確に列挙し、それ以外は原則何でもできるという規範だ。これに対して我が国では自衛隊に対する法的規範は「ポジティブリスト方式」が採用されている。これは許可事項を列挙し、それ以外は行動できないという規範だ。 安保法制に基づき自衛隊が行う対米支援も同様で、法律で定められた事項しか認められていないのだが、この点については理解されていないようで、明らかに法制上認められない対米支援の主張がネットメディア等では散見される。 平時~有事に及ぶ兵站 (防衛省用語では「後方」) に関する日米の相互支援を定めた主な協定として 日米物品役務相互提供協定..


陸自の新たな戦い方コンセプト―教育訓練研究本部部内資料より
『軍事民論』第772号(2026年2月3日発行)・・・8頁 陸自の新たな戦い方コンセプト ―教育訓練研究本部部内資料より 本誌 第763号 で、「 令和6年度陸上自衛隊フォーラム 」で公開されたプレゼン資料を紹介した。 同フォーラムのテーマは2040年頃の陸自の戦い方であったが、このテーマ発表に当たって依拠された研究が「陸上自衛隊の新たな戦い方コンセプト―次なる戦争の様相を見据えた陸上自衛隊のあり方―(詳細版)」 (3.11.25 陸上自衛隊教育訓練研究本部研究部) である。本会の情報公開請求により防衛省が開示した。 本研究は、国家安全保障戦略や防衛白書をはじめ各種政策資料や政府発表において、「情勢は厳しくなっている」と明記されているもかかわらず、①次なる戦争の様相が明確化されていない②「勝ち」の定義ができていない③軍事のありようも定まっていない、という現状認識から陸上自衛隊としての能力強化の方向性を探究したものだ。本号では、その抜粋を紹介する。 本研究の内容については不開示が多く「のり弁」に近いのであるが、断片的に開示された内容から、2


防衛省は何を隠したかったのか:統合教範「機雷戦」
自衛隊が統合運用で実施する機雷戦に関する統合教範として「機雷戦」が存在する。 「 令和7年度(行情)答申第507号 」において「原処分において開示されている部分から容易に推測できる内容又は開示されている部分と同一の内容」 (5頁) であると指摘され、改めて開示されたのが以下の箇所 (抜粋) である。 再開示された箇所


防衛省は何を隠したかったのか:重要影響事態武器使用通達
「重要影響事態における後方支援活動としての役務の提供、捜索救助 活動及び船舶検査活動に係る武器の使用に関する訓令の運用につい て(通達)」は、同訓令の条文解釈を示した通達である。 同訓令第9条関係の記述に不開示があったのだが、「原処分において既に開示されて いる部分から容易に推測できる内容が記載されている」 (「 令和7年度(行情)答申第483号 」4頁) と指摘され、改めて開示された。
台湾侵攻で人民解放軍10万人が戦死―米シンクタンクの見積もり
米国のシンクタンクが、中国人民解放軍 (PLA) は台湾侵攻で最大10万人の戦死者を出し、更に数十万人の軍人が負傷、捕虜、行方不明となる可能性があるというレポートをまとめている。 同レポートによるとPLAによる大規模な台湾侵攻が行われた場合、以下の犠牲者が出ると見積もっている。 PLA:約10万人。 台湾:軍人約5万人と民間人約5万人。 米国:軍人5,000人と民間人1,000人。 日本:軍人1,000人と民間人500人。 【関連情報】 台湾有事に必要な迎撃ミサイルは4000発 ―防衛研究所の見積もり 1月月例研 「防衛省が考える台湾有事シナリオ」 ******** 続きを読まれたい方へ ******** 上記は会員向け本会ニュースですが、部外の方にも頒布致します。以下に従ってご注文下さい。 □ 頒価 ¥200円 (前金制) 下記本会口座にご入金戴くと共に、本会アドレス(ttn5rhg28d@mx2.ttcn.ne.jp)までニュースタイトルを添えてお申し付け下さい。 お振込み確認後、PDFファイルをメールにて送付致します。 □ 領収
米国の基地から核搭載する「核共有」なら非核三原則に抵触しない―元防衛事務次官の提言
自衛隊機が米国の基地で核搭載すれば 非核三原則 に抵触しない「核共有」ができると、 高橋 憲一 元防衛事務次官 が提言している。 現在航空自衛隊が保有しているF-35Aは核兵器が搭載可能であり (「 「F-35戦闘機で核使用OKに」それが意味する重大な転換点 日本には“有益”といえる理由 」) 、グアムに展開できることも実証している (「 航空自衛隊のF35、海外で初の共同訓練へ 日米豪の機体そろい踏み 」) 。 自衛隊機がグアムの米軍基地で核兵器を搭載し、日本の領空・領海を通過せずに直接中国や北朝鮮を核攻撃すれば (空中給油で航続距離を伸ばせば十分可能 )、「持たず、作らず、持ち込ませず」には該当しない。なるほど高級官僚は一般庶民が思い付きもしないことを発想するものだ。 ******** 続きを読まれたい方へ ******** 上記は会員向け本会ニュースですが、部外の方にも頒布致します。以下に従ってご注文下さい。 □ 頒価 ¥300円(前金制) 下記本会口座にご入金戴くと共に、本会アドレス(ttn5rhg28d@mx2.ttcn.n


1月月例研「防衛省が考える台湾有事シナリオ」
【上図出典】(資料番号:15.10.26-2)「平和安全法制案について」 (2015年6月 海上幕僚監部防衛課 幹部学校作戦法規研究室) 41頁。 【日 時】1月24日(土)午後3時~5時(2時45分開場) 【場 所】赤城会館 (JR・地下鉄東西線「飯田橋」駅) 【テーマ】防衛省が考える台湾有事シナリオ メディアでは様々な台湾有事シナリオが披露されているが、防衛省の部内資料で描かれているシナリオを紹介する。 それと共に存立危機事態において我が国が可能な活動について、国内法及び国際法上から整理を試みる。 【検討資料】 「平成27年の平和安全法制の要点 」(2022年度 海上自衛隊幹部学校作戦法規研究室) 「平和安全法制案について」 (2015年6月 海上幕僚監部防衛課 幹部学校作戦法規研究室) 「沖ノ鳥島の戦略的価値とその利用-中国の海洋における活動範囲の拡大とグアム防衛-」『陸戦研究』2007年11月号掲載 「核抑止戦略を巡る最近の動向」 (防衛研究所令和4年度所指定研究成果報告書) 【参加費】本会正会員¥1千円/その他¥2千円 【予約制】


防衛省は何を隠したかったのか:『陸上幕僚監部組織便覧』
「陸幕勤務者が相互に職務内容、特に組織及び所掌事務を理解するため、陸幕の職位組織図及び防衛省組織令以下の法令で定める所掌事務を記載したもの」 (「作成の目的」) が、『陸上幕僚監部組織便覧』である。 同便覧には、国会議員等からの資料請求等への対応に関する業務について解説したページがあるのだが、ご覧のように「のり弁」である。 情報公開請求に関しては、その業務手続きを公開しているにもかかわらず、国会議員の資料請求に関する手続きは明らかにできないのはどういう訳であろうか? (資料番号:23.3.1-5)「情報公開ハンドブック(業務処理要領編)」 (防衛省大臣官房文書課公文書監理室 2021年3月版) 4~5頁。


「反撃能力」兵器だけでなく運用も開発済み
反撃 (敵基地攻撃) のためにスタンド・オフ・ミサイルの開発とその配備が進んでいる。 【出典】 https://www.yomiuri.co.jp/pluralphoto/20250830-OYTNI50031/ 「反撃能力」とは「相手の領域において、我が国が有効な反撃を加えることを可能とする、スタンド・オフ防衛能力等を活用した自衛隊の能力をいう」 (「 国家防衛戦略 」18頁) ことから、スタンド・オフ・ミサイルが敵基地を目標としていることは明白だ。 秘密のベールに包まれて国民は知ることができないが、その運用についても検討が進んでいるようだ。 その一端を示すのが、本会の情報公開請求により防衛省が開示した「スタンド・オフ防衛能力運用構想」 (統合幕僚監部) だ。 残念ながら開示されたのは表紙のみで、内容については全く分からない。 同時に開示された「スタンド・オフ防衛能力運用構想について(通達)」 (統幕計第171号 2024年12月23日) によると、統合幕僚監部と統合作戦司令部に対して同構想に基づく体制構築のための各種検討が命ぜられて
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