米軍用地暫定使用と憲法を巡る政府の言い分
- 軍事問題研究会編集
- 2月26日
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更新日:3月2日
『軍事民論』第775号(2026年3月2日発行)・・・11頁
米軍用地暫定使用と憲法を巡る政府の言い分
―沖縄のみを対象とした米軍用地暫定使用は憲法14条「法の下の平等」に反しない―
全国にある在日米軍基地・区域の70.3%*1が集中する沖縄県。この過度な集中については従来から解消が叫ばれてきたが、近年の台湾有事論の高まりから、昨今の世論にはこの問題をやむなしとする風潮もうかがえる。
在日米軍が沖縄県で基地を使用できる根拠に駐留軍用地特措法がある。これは1972年の沖縄復帰に伴い制定された法律で、地主との契約が未締結でも米軍基地の強制使用ができることを定めており、実質的に沖縄県にのみ適用されている法律だ。

同法は使用期間が満了するごとに使用権原を取得する手続が必要なのだが、1995年9月に起きた「沖縄・少女暴行事件」を受けて沖縄県知事が同法に基づく署名・押印を拒否したことなどで、米軍用地の使用期限が切れ、国が不法占拠する事態になったことがあった。これを契機に政府は米軍用地特措法の改正を図り、使用期限が切れても、引き続き米軍用地の暫定使用を可能にしたのである*2。
この当時の改正に関する逐条解釈が、「『駐留軍用地特措法の一部改正法案』想定問答 その1(総論、憲法との関係)」(1997年4月 防衛施設庁)だ。
同問答では、「暫定使用制度は、実質的に沖縄県民及び沖縄県の区域にある土地のみを対象とするものであって、憲法第14条第1項の『法の下の平等』原則に反するのではないか。」との設問を設けて、これに対する正当化の論理を自答している。

沖縄県に米軍基地が集中する現状を憲法問題として捉えている点は、今日我々が失ってしまった視点であり、同想定問答の「自問」はその意味で参考となるので抜粋を紹介する。
*1 (資料番号:25.5.19-2)「沖縄の米軍及び自衛隊基地(統計資料集)」(2025年4月 沖縄県知事公室基地対策課)1頁。
*2 その後、「地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律」が成立(1999年7月)、これに伴い機関委任事務制度が廃止されたことで、内閣総理大臣が都道府県の収用委員会に代わり裁決(代行裁決)を行うことができる制度に変更された(2000年版『防衛白書』)。
その他掲載
(資料:基地対策業務に関する説明)
航空自衛隊が2024年度に実施した「基地対策主務者講習」での講習資料「基地対策業務に関する説明」(日付無)から以下を抜粋。
【防衛省の行う基地対策の諸施策】
【基地対策に関する組織と所掌業務】
【各地方防衛局の所掌地域】
【基地及び地方防衛局との業務区分】
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