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民間人を武力紛争に巻き込む防衛省「コンテナ船」の危険な運用

軍事問題研究会編集
7月27日
読了時間: 3分

 本年6月11日、防衛省は小泉 大臣名で「民間船舶の運航・管理事業(コンテナ船)に関する実施方針」(URLはニュース本文に貼付)を公表した。

 これは、自衛隊の輸送力を補うため、PFI(民間資金活用)方式でコンテナ輸送に特化した船舶を確保するものだ。

 今回の「実施方針」から垣間見られるコンテナ船の運用方針には、民間人を武力紛争に巻き込む危険性を孕んでいると言わざるを得ない。

 なぜなら「実施方針」は、国際法(特に国際人道法)の基本原則である「軍民分離」原則―即ち軍事目標(戦闘員と軍用物)とそれ以外(民間人と民用物)を明確に区別して、攻撃の対象は軍事目標のみに限ることにある―を蔑ろにしているためである。

 「実施方針」はその事業目的を「令和4年度に策定された「防衛力整備計画(2022年12月16日閣議決定)に基づき、自衛隊が島嶼部への侵攻阻止に必要な部隊等を南西地域に迅速かつ確実に輸送し、かつ、住民避難や災害時の対応に活用するため、必要な海上輸送力を補完する目的で、常時運航可能な民間船舶を確保すること」(1頁)としている。

 どうやら防衛省は、コンテナ船を有事においては南西地域に軍事物資を運んだ後に帰路で避難住民を乗船させるという運用を想定している模様なのだ。

 この推測を裏付けるのが、「日本の安全保障政策 防衛力抜本的強化の全体像(7本柱) 指揮統制・情報関連機能/機動展開能力・国民保護」(2025年1月31日 防衛省)32~33頁に掲載されたポンチ絵(右図)だ。同資料は「防衛力の抜本的強化に関する有識者会議」第3回(2025年1月31日)会議資料で、同会議は戦略三文書に関して有識者から政策的な助言を得るための会議体だ。

 ポンチ絵の説明には「自衛隊の輸送アセットの強化やPFIによる民間船舶の活用など、輸送能力を強化することで、南西方面の防衛態勢を迅速に構築しつつ、住民の迅速な避難を実施し、国民保護に万全を期すことが重要」とあり、ポンチ絵と合わせて考えると南西諸島へ軍事物資を輸送した帰路に住民避難を行うことが防衛省の方針であることがうかがわれるのだ。

 しかしこれは、「軍民分離」原則から逸脱する危険が著しく高いのである。

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