『防衛白書』がいう「可能性がある」は何%かが分かる防衛省情報本部「情報業務実施要領」の概要
『軍事民論』第786号(2026年8月6日発行)…4頁
『防衛白書』がいう「可能性がある」は何%かが分かる
防衛省情報本部「情報業務実施要領」の概要
防衛省情報本部は1997年に創設された同省の中央情報機関であり、かつ我が国最大の情報機関だ。
今回、本会の情報公開請求により、情報本部が実施する情報業務の手順を定めた「情報本部情報業務実施要領」が開示された。
今回最も注目すべきは、情報本部が作成する情報分析に関する文書に用いられる用語の使い方だ。これは、防衛省・自衛隊による情勢分析等を理解する上でも大変参考になる。
「実施要領」付表第5では、情報分析の「確度に係る用語」と、その用語の適用範囲を定めている。
確度に関する用語については、最も確度の高い第1段階から最も低い第7段階までに分かれ、第1段階の用語が「可能性が(は)極めて大きい」(可能性の目安:80以上~99%未満)で、第7段階の用語が「可能性が(は)ないに等しい」(可能性の目安:1%未満)となる。ちなみに今年の『防衛白書』でも使われている「可能性がある」〔例えば「北朝鮮がさらなる核実験を実施するための準備が整っている可能性がある」(2026年版『防衛白書』118頁)〕は、可能性の目安が40以上~60%未満だ。
そして「確度に関する用語」は、「必要に応じ使用する用語」に言い換

えることができる(「実施要領」付表第6)。
同じく『防衛白書』で使われる「可能性も否定できない」〔例えば「中台間の軍事的緊張が高まる可能性も否定できない」(同上92頁)〕は、「確度に関する用語」の第4又は第5段階の言い換えで、第4段階であれば可能性の目安が20以上~40%未満、第5段階であれば5以上~20%未満だ。
本稿では、「実施要領」の各章に沿いながら、このような情報分析上の用語を用いた各種レポートや報告が、情報本部においてどのような手順で作成されているのかを紹介する。
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