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集団的自衛権でなくとも米国向け弾道ミサイルの迎撃は可能―防衛省部内資料の見解

  • 軍事問題研究会編集
  • 2 日前
  • 読了時間: 3分

 集団的自衛権行使の必要性として挙げられたの理由1つが、米国に向かう弾道ミサイルの迎撃だ。

 例えば、安倍政権に集団的自衛権行使の容認を答申した「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」報告書(2014年5月15日)では、「米国に向かう弾道ミサイルを我が国が撃ち落す能力を有するにもかかわらず撃ち落さないことは、我が国の安全保障の基盤たる日米同盟を根幹から揺るがすことになるので、絶対に避けなければならない」(2頁)と述べている。

 また政府見解においても小野寺 防衛相が2017年8月10日の衆院安全保障委員会で、北朝鮮が米領グアムを狙って弾道ミサイルを撃った場合、集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」に認定し、自衛隊のイージス艦が迎撃することは法的に可能だとの認識を示している(「集団的自衛権で迎撃可 『存立危機事態』の可能性」)

 このように米国に向かう弾道ミサイルの迎撃については集団的自衛権行使が前提とされてきたのだが、こうした見解の遙か以前から集団的自衛権行使でなくとも迎撃が可能との見解が防衛省の部内資料に示されていたのである。

 その資料が、本会の情報公開請求に対して同省が開示した「弾道ミサイル対処に関する自衛隊法改正案―想定集―」(防衛庁 17.5.9)だ。

 同資料は、防衛出動が下令されていない状況で弾道ミサイル等に対する破壊措置を可能にするために82条の2(現行82条の3)を新設する自衛隊法改正(2005年7月29日法律第88号。詳細は2006年版『防衛白書』)に関する国会想定問答である。

 同資料はまず「他国に向け飛行する弾道ミサイル等を我が国が撃墜することはできるか」という設問を設定し、以下の通り国際法上と憲法上の見解を示している。

******** 続きを読みたい方へ ********  

【関連バックナンバー】

「弾道ミサイル防衛」から「統合ミサイル防空」へ

   ―真の狙いは米軍との共同交戦態勢の確立―  ここをクリック 『軍事民論』第750号ここをクリック

2014年7月閣議決定(安倍政権)は集団的自衛権行使を容認したのか?

   ―容認されたのは集団的自衛権ではなく、先制的自衛権―

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