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能動的サイバー防御「無害化措置」の閣議決定は非公開か?―内閣官房部内資料が示唆するその理由―

  • 軍事問題研究会編集
  • 10月16日
  • 読了時間: 3分

(ニュースの背景)

能動的サイバー防御「無害化措置」の閣議決定は非公開か?

      ―内閣官房部内資料が示唆するその理由―


 能動的サイバー防御法(「重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」)の成立(2025年5月23日付公布から1年6か月以内に施行)に伴い、攻撃主体にアクセスし、無害化措置(注1)(正式には通信防護措置)を講じる権限が自衛隊に付与された。

 しかしこの無害化措置は、その都度閣議決定を経る必要がある(注2)

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 閣議決定は公表が原則(注3)なのだが、無害化措置に関しては公表されない可能性があることを内閣官房部内資料が示唆している。

 その資料が「重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案【説明資料:確定版】」(2025年2月 内閣官房サイバー安全保障体制整備準備室)だ。

 同資料は、閣議決定に際しては以下の点を留意すべきと述べている(24頁)

(注1)アクセス・無害化の具体的な措置内容についての石破 総理答弁は以下の通り(第217回国会衆議院会議録第9号8頁)

具体的には、まず、攻撃に使用されているサーバー等に対しまして、遠隔からログインを行い、当該サーバー等にインストールされているプログラムなどを確認した上で、当該サーバー等が攻撃に用いられないよう、インストールされている攻撃のためのプログラムの停止、削除や、攻撃者が当該サーバーなどへアクセスできないような設定変更などの措置を行うことを想定しております。

(注2)(資料番号:25.8.9-4)「サイバー空間における自衛隊のアクセス・無害化措置―能動的サイバー防御導入に伴う自衛隊法改正の概要と国会論議―」『立法と調査』(参議院常任委員会調査室・特別調査室)第477号(2025年7月25日)50頁。なお資料番号とは、資料の整理・保存のために本会が便宜上付けた番号。

(注3)「閣議等の議事の記録の作成及び公表について(2014年3月28日 閣議決定)

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