□ 『軍事民論』第710号(2023年3月1日発行)…5頁。
(掲載記事)
水陸両用車(AAV7A1)の性能・諸元―陸自訓練資料「水陸両用車(仮称)(試行案)」より
「台湾有事は日本有事」……ほぼ既成事実と化したこの事態に対して、我が国政府は南西諸島の防衛強化を促進している。
防衛省・自衛隊は、中国が台湾に武力侵攻する際には、軍事拠点確保の目的で南西諸島の一部を占拠すると想定している(本誌第664号「自衛隊南西諸島配備を陸自戦略から読み解く」)。
敵に占領された島嶼を奪回(メディアでは「奪還」と称されることが多いが、陸自の正式用語は「奪回」)するための主力兵器となるのが、上陸作戦において歩兵を運ぶ水陸両用車である。
陸上自衛隊は南西地域の防衛態勢強化を進める一環として、2018年3月27日に水陸機動団を創設、島嶼防衛作戦の主力となる同隊に対して米海兵隊も使用するAAV7を配備している。
本号では、このAAV7に関する陸上自衛隊訓練資料「水陸両用車(仮称)(試行案)」(陸上自衛隊訓練資料3-04-02-18-28-0号)を紹介する。
同訓練資料は、「基本操作、単車の行動等に対する一般的準拠を与えることを目的とし、水陸両用車の基本操法、単車訓練及び乗員整備並びに安全管理について記述」(「はしがき」)したものである。ここから「第1章 総説」のうち第4節を抜粋した。
なお文中に(不開示)とあるのは、一部不開示決定の措置として防衛省により墨消しされた箇所で、その長さにかかわりなく一律に表記している。
中国軍の着上陸作戦における障害処理行動の弱点
「中国軍の着上陸作戦における障害処理能力の研究」(陸自基礎情報隊 作成年月日:2020年5月28日)は、台湾国防部HPに掲載
された記事を陸上自衛隊基礎情報隊が翻訳したものだ。同記事は、中国軍の着上陸作戦方式と部隊現況を分析している。
同記事から本誌第682号(2021年11月25日発行)で紹介できなかった、中国軍の着上陸作戦における障害処理行動の弱点を記述した箇所を抜粋する。
ペロシ米下院議長訪台(2022年8月)に伴う第4次台湾海峡危機での中国軍事演習の狙い
2022年8月4日、中国人民解放軍は、ペロシ米下院議長の訪台への報復措置として台湾周辺で大規模な統合軍事演習を開始した。
第3次台湾海峡危機(1995~1996年)を上回るこの大規模軍事演習を分析した米シンクタンクCSIS(Center for Strategic and International Studies)は、HP上にTracking the Fourth Taiwan Strait Crisisと題する論考を発表した。
この論考から演習の狙いについて分析した1節であるThe Significance of the PLA's Exercises(中国による演習の意義)を抜粋・紹介する。
なお邦訳は「研究瓦版(4-18)第4次台湾海峡危機の分析」(2022年10月20日 航空自衛隊幹部学校航空研究センター)に掲載されたものである。
【関連バックナンバー】
いずれも一部¥300円です。
(島嶼防衛作戦関連)
□ 『軍事民論』第601号…13頁 *抜粋はここをクリック。
「陸上自衛隊が想定する仮想敵の島嶼侵攻作戦―陸自訓練資料「演習対抗部隊」より―」
□ 『軍事民論』第686号…7頁 *抜粋はここをクリック。
「即応機動連隊の離島防衛作戦―陸自教範『即応機動連隊(仮称)(試行案)』より」
□ 『軍事民論』第675号…4頁 *抜粋はここをクリック。
「水陸機動団における指揮・統制―陸自教範「水陸機動団(仮称)(試行案)」から」
□ 『軍事民論』第665号…7頁 *抜粋はここをクリック。
「資料:陸上自衛隊作戦別教範『離島の作戦(試行案)』(抜粋)」
「南シナ海での中国との紛争における地対艦ミサイルの効果―米議会予算局報告書」
□ 『軍事民論』第664号…7頁 *抜粋はここをクリック。
「自衛隊南西諸島配備を陸自戦略から読み解く―狙いは中国海洋進出を阻む地対艦ミサイル火力網の形成―」
〔小見出し〕
はじめに
陸自の対中脅威認識
米国のAirSea Battle構想と陸自の危機感―海空重視論への反論
陸自が着目した「アメリカ流非対称戦争」
おわりに―見落とされている軍民分離
(台湾有事関連)
□ 『軍事民論』第682号…7頁 *抜粋はここをクリック。
「中国人民解放軍の着上陸作戦に対して台湾軍が抱える問題点―防研部内研究より」
□ 『軍事民論』第703号…6頁 *抜粋はここをクリック。
「台湾海峡における戦争を望む3つのグループ―米外交専門誌『The Diplomat』記事より」
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