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米兵容疑者の身柄引き渡しは、日本の「人権擁護に関する関心の度合い」がカギ-防研部内報告書の分析

  • 軍事問題研究会編集
  • 2024年6月27日
  • 読了時間: 3分

更新日:2024年9月28日

 沖縄の米兵が、少女への不同意性交罪で起訴されたことが明らかになった。

 今回の事件でも、日本側が米兵容疑者の身柄を拘束したのは起訴後であった。

 日米地位協定の中でも刑事裁判権に関する第17条は特権中の特権で、公務中の米兵の犯罪の第一次裁判権が米側にあるのはもちろんのこと、公務外(日本側に第一次裁判権)であっても米兵の身柄を米側が確保した場合、日本側が起訴するまで米側が拘禁を続けられる規定となっている(注)

 この特権について、米兵犯罪が集中する沖縄県では強く見直しが求められているが、具体化には至っていない。

 防衛省・自衛隊のシンクタンクである防衛研究所がその理由について分析した部内研究報告書が、「日米同盟の実務に関する歴史的考察―日米地位協定を中心に―」(平成22年度基礎研究成果報告書)である。

 同報告書は、安保条約本文が日本の主権をより尊重した方向に改定されたのに対して、その下部法規たる日米地位協定は、旧安保条約の下で締結された日米行政協定の内容を殆ど引き継いだまま今日に至っている理由を解明することを研究の目的として、その研究成果を取りまとめたものだ。

 報告書は、米国が取り結んだ西ドイツ、イギリス、韓国、台湾、フィリピン、トルコとの地位協定の各々の改定経緯を比較研究し、西ドイツと英国では接受国側に有利な改正がなされているが、残りの国と日本は改定により「接受国にとってその内容が大きく改善したケースはみられなかった」(36頁)と分析している。

 このように両者が分かれた原因として報告書は、「人権擁護に関する関心の度合い」を挙げている。

(注)「刑事裁判手続に係る日米合同委員会合意」(平成7年10月)があるが、これは運用の見直しであって、地位協定を改正したものではない。

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