自民党の石破 総理は総裁選挙で掲げる政策を発表した中で「安全保障基本法」の制定を掲げた(NHKニュース)。
総理は既に安全保障調査会会長の時に「国家安全保障基本法案」をまとめている(自民党HP)。
実は、当時の自民党案は、防衛省が既に部内で取りまとめていた「安全保障基本法について(報告書全文)」(1994年4月13日 検討チーム)と内容がほぼ同じであったのだ。*抜粋はここをクリック
端的に言えば、自民党案の叩き台は間違いなく防衛省試案なのである。これは、法制定の目的を定めた第1条を見比べてもらえば分かる。
(自民党案)
本法は、我が国の安全保障に関し、その政策の基本となる事項を定め、国及び地方公共団体の責務と施策とを明らかにすることにより、安全保障政策を総合的に推進し、もって我が国の独立と平和を守り、国の安全を保ち、国際社会の平和と安定を図ることをその目的とする。
(防衛省試案)
本法は、我が国の安全保障に関し、その政策の基本となる事項を定め、国及び地方公共団体の責務、施策を明らかにすることにより安全保障政策を総合的に推進し、我が国の安全を確保することを目的とする。
本号では、自民党案の各条項のうち防衛省試案と重複するものを抜粋して、防衛省試案が「基本法」に盛り込むべきとした理由を紹介する。自民党案の「行間」を理解する上での資とされたい。
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『軍事民論』第534号(2013年7月3日発行)…15頁
自民党「国家安全保障基本法案」の行間を読む―叩き台は1994年作成の防衛省試案
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