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  • 軍事問題研究会編集

ニュース短信:防衛省 令和6年度予算関連想定問答を不開示―姑息な国会対策が見え見え

 防衛省が、今国会での審議の対象となる令和6年度予算関連法案に関する想定問答について、155頁にわたる文書のうち表題以外は全て不開示とし、いわゆる「のり弁」状態で開示実施を行った。

 それが「令和6年度予算関連法案基本想定」だ。

 その不開示の理由として同省は、「国の機関の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であり、これを公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがあるとともに、不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれがあることから、法第5条第5号に該当するため不開示としました」(開示決定通知書)と説明した。

 しかしながら、令和4(2022年)年2月に開示請求を行い、開示延長を経て同年7月に開示決定された、令和4年度予算関連法案に関する想定問答である「防衛省設置法等の一部を改正する法律案(令和4年度予算関連法案)基本想定」(令和4年2月2日時点版)は一部に不開示があったが、その殆どが開示された。その背景には予算が成立していたことであったと理解できる。

 今回の請求では、令和6年度予算がこれから審議であるため、「手の内」を明かしたくないという心理が働いたのであろう。「混乱を生じさせるおそれ」は国民の間ではなく、同省の国会答弁の方であろう。姑息な国会対策に不開示決定が使われたのである。

ニュース短信:情報公開審査会 防衛省に対し「不服申立事件における処理に当たって,迅速かつ的確な対応」(答申書4頁)を求める。

令和5年度(行情)答申第588号 ここをクリック

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