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中東派遣自衛隊がソマリア領空侵犯?―任務終了報告に飛行記録

軍事問題研究会編集

 中東地域における日本関係船舶の安全確保のために、海賊対処と共に当該地域の情報収集活動を行っている派遣航空部隊が、ソマリア領空を飛行していたことが任務終了報告から明らかになった。本会の情報公開請求により防衛省が開示した「海賊対処行動(情報収集活動)任務終了報告(第39次要員)」に記載されていた。

 ソマリア領空の飛行は、同国政府の了解がなければ領空侵犯であるし、仮に同意があったとしても、閣議決定(注)で定められた活動の地理的範囲(オマーン湾、アラビア海北部及びバブ・エル・マンデブ海峡東側のアデン湾の三海域の公海〈沿岸国の排他的経済水域を含む〉)を逸脱するものだ。


 防衛省は同部隊による閣議決定の逸脱を自覚しているのであろう、飛行した範囲についての記録を全て不開示とした。


(注)「中東地域における日本関係船舶の安全確保に関する政府の取組について」(2019年12月27日 国家安全保障会議決定 閣議決定)


【関連バックナンバー】

□ 『軍事民論』第658号…4頁ここをクリックすると抜粋(PDFファイル)がダウンロードできます。

中東派遣部隊の『情報収集活動』はイランに対する偵察である―海上自衛隊『情報教範』からの考察―

(小見出し)

はじめに―「肝が付いたままのフグ」は違憲?

1.informationとintelligence―自衛隊は区別する

2.戦術的な情報とは「作戦情報」

3.イラン軍から収集する情報は何か

4.情報収集活動はイランにとって「利敵行為」


□ 頒価 ¥300円(前金制)

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