1等海佐が、海上自衛隊情報業務群司令であった当時、既に退職した元自衛艦隊司令官に情勢ブリーフィングを行った際に特定秘密を漏洩したとして、懲戒免職されたことは記憶に新しい。
この事件ほど深刻ではないが、防衛省の情報保全のお粗末さに関する当会が体験した小話を紹介したい。
陸上自衛隊基礎情報隊に所属する隊員の階級及び氏名をめぐる情報保全である。
防衛省はこれについて、「これを公にすることにより、自衛隊の情報業務に携わる隊員が特定され、情報を得ようとする者から当該隊員に対する不当な働きかけが直接行われるおそれがあるなど、じ後の防衛省・自衛隊の任務の効果的な遂行に支障を及ぼし、ひいては我が国の安全を害するおそれがある」(「令和4年(行情)諮問第736号理由説明書」別紙第2)として不開示決定を行っている。
つまり防衛省では、基礎情報隊隊員の氏名や階級は秘匿されなければならない情報として取り扱われることになっているのだ。
それにも関わらず防衛省は、基礎情報隊隊員をカレッジリクルータに指名して、同省ホームページ上に晒すという保全事故を起こしているのである(右及び下が掲載されたもの。顔写真の墨消しは本会が施した。なお現在はリンク切れ)。
またこの他にも「防衛省採用チーム」のツイート https://twitter.com/mod_saiyou/status/1398221855694020609 でも同隊隊員の顔写真が公表されている。
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