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終戦に平和条約は必要なし―池上彰氏の解説は古い時代の国際法解釈

軍事問題研究会編集

 池上 彰 氏がテレビ朝日「池上彰のニュースそうだったのか!!」4月30日放送で、休戦・停戦・終戦の違いについて、「戦争をしていた当事国が正式に戦争をやめようと平和条約を結び、国交を回復することによって戦争が完全に終わるのが終戦」と解説していたが、これは戦争が合法であった時代の解釈で、今日的な解釈では平和条約の締結を必要としていない。


 この点について、真山 全 大阪大学大学院国際公共政策研究科教授が、日本防衛学会令和3年度(秋季)研究大会「共通論題部会『在外邦人の保護・救出』」で解説しているので、紹介したい。


 同教授によれば、終戦に当たって平和(講和)条約を必要とするのは、戦争が合法であった時代であって、戦争が違法化した今日では必要なく、従って事実において戦争が終われば、終わるのだという(『防衛学研究』第66号94頁)

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